漫画『コウノドリ』は鈴ノ木ユウさんによる、出産をテーマとした人気漫画です。
2015年には実写でドラマ化され、大きな話題になりました。
出産は、ときに命の危険をともないますが、無事に生まれたときの喜びや感動は言葉になりません。
そんな感動の嵐を世に起こした、『コウノドリ』ですが、命の誕生をテーマにしているだけあって、多くの名言が作中に溢れています!
そして、この『コウノドリ』の誕生秘話がまたいいんです!
『コウノドリ』いかにして誕生したのかを知ると、より名言の意味や感動がリアルに感じられるかもしれません!
『コウノドリ』誕生秘話
泣けると評判のコウノドリですが、誕生する経緯もドラマティックなのです!
著者の鈴ノ木ユウ先生は、ミュージシャンであり漫画家さんでもあるという異色の経歴の持ち主です。
ミュージシャンなのに医療系でかつ難しい題材である「産科」のマンガを描くって不思議ですよね。
なぜ、鈴ノ木先生はコウノドリを書こうと思ったのでしょうか?
大学卒業後、ロックスターを目指していた鈴ノ木さんは、子どもが生まれたことがきっかけで、かつて描いたことがあった漫画を「もう1回、描いてみたい」という思いになり、再度漫画を描き始めます。
また、妻の産婦人科の主治医がピアニストで、主人公である鴻鳥サクラのモデルの一人になっているそうです。
そして取材のため産婦人科の先生から産科ならではの問題などの話を聞いていくうちに「こんなに知らないことがあるのか。こうして子どもがいるのは決して普通じゃないのだと使命感に燃えちゃった」と言います。
コウノドリの何がすごいかというと、臨場感・リアリティをとても感じるんですね。
また、コウノドリは一見すると感動系のお話ですが、実は産科医療の現状にかなり入り込んでいたり、問題提起をしたりしています。
『コウノドリ』は、鈴ノ木ユウさんの体験と、医療関係者への膨大な取材のもと描かれており、圧倒的な表現力でこれだけの共感や感動を巻き起こしているのですね。
「立ち会い出産」の回では、妻の出産に立ち会った際の自分をモデルにしたそうで、漫画家の夫が、妻の出産に立ち会って感動して、助産師さんの漫画を描きます。
この回も笑いあり、涙ありで個人的におススメの回です!
『コウノドリ』主人公・鴻鳥サクラの名言
この名言は、主人公サクラが、生まれてすぐに施設へ行くことになってしまった赤ちゃんを前にして言った言葉です。
サクラ自身も、施設で育った経緯があり、自分と重ね合わせての言葉なのでしょう。
多くの人とは違う境遇で育つことで、様々な困難に直面するかもしれません。
しかし、「幸せ」とは自分の考え方次第であり、この世に生まれた誰もが平等に持っている権利とも言えます。
「こうだからこうなってしまった」人生と捉えるのか、あるいは「こうだけども、こうなれた」人生か、または、「こうだからこそ、こうなれた」人生にできるかは、自分次第です。

筆者は、ごく普通の一般家庭で育ちましたが、幼い頃から母親との価値観の違いに苦しみました。
しかし、未来は変えられても、過去は変えられない。
いつまでも、自分の育った環境や親のせいにしていても、何も変わらないと思うようになりました。
そう思うようになった20代半ばから、捉え方や行動を変えて、自分から変わろうという意識を持つようになり、だいぶ楽に生きられるようになりました!

筆者は3人子どもを産みました。
一人一人の出産の状況を事細かに覚えています。
そして、この先この尊い経験を忘れないでしょう。
特に、3人目は助産院で生み、その後の人生観に大きな影響を与えました。
助産院は普通のお家のような場所で、病院嫌いな私は安心して通い、お腹の中のいのちの成長をじっくりと感じることが出来ました。
そこは78歳の助産師さんが経営する所で、言葉にならない「いのち」を感じられる場所でした。
身につけるもの、食べるもの、住まう場所、自分の思いや考え、立ち振る舞いに至るまで、多くの智慧を自然と学びました。
生まれるその瞬間まで、助産師さんが交代で腰をマッサージしてくださり、家族に囲まれて新しいいのちを迎えた経験は今でも鮮明によみがえります!

筆者のお友達はもう殆どがママになっていますが、その友達と出産の話をしていると、帝王切開で産んだ人が意外にも多いことに驚きました。
自然分娩でも、帝王切開でも、元気に生まれてきてくれた我が子を見ると、その人にとっての「私のお産」に何ら違いはないのだと感じます!
これは、サクラが、出産に絶対安全なんてないと強く思っていることが伝わる名言です。
命への畏敬の念すら感じますね。
「出産は命がけ」よく耳にしますが、まさにこの言葉の通り、出産後の母親は、全治数週間のケガを負うほどのダメージが身体にあるそうです。

筆者は1人目のお産で、産後3日は歩くことができずに車椅子生活、また、体調が回復するまでに3か月ほどかかりました。
当時は、親や夫の仕事も忙しく、体調が回復しないままでの子育ては肉体的にも精神的にも大変だったのを覚えています。
今では父親の育休制度も以前より取りやすくなっています。
可能であれば、ぜひ育休を取り、産後のお母さんや赤ちゃんとの時間を!
漫画『コウノドリ』下屋の名言

こんなふうに思っているお医者さんに出会えると、診てもらう側としては安心や信頼感が違います。
医師という職業を知れば知るほど、尊敬の思いが出てきます!
漫画『コウノドリ』四宮先生の名言
退院後の生活に不安を訴える妻に「大丈夫だよ。オレも手伝うから」と、声をかけた夫に対して四宮先生が言った言葉です。
育児を母親に任せがちな世の中の父親に向けて言ったとも捉えられるこの言葉。
女性たちからは「よくぞ言ってくれた」と称賛の声が相次いだそうです。
イクメンとは、積極的に子育てに関与する父親のことを意味します。
しかし、四宮先生はイクメンでなく「父親」になることを強調しています。
父親の役割は多岐にわたり、子育てに関与するだけでなく、母親である妻にエネルギーを供給したり、家族を守ったり、行動することで背中を見せたりと様々です。
育児だけではない自覚を、諭したかったのでしょう。
とはいえ、父親も一人の人間であり、完璧ではありません。
子育てを通して、失敗や気付きを積み重ねながら、一緒に成長していく姿勢を大切にしたいですね!
漫画『コウノドリ』小松さんの名言
出産は、赤ちゃん自身のタイミングも大きく関係します。
「良いお産とは」こういうものだというイメージがある人もいるかもしれませんが、お母さんと赤ちゃんの視点でも捉え方はまた変わってきます。
赤ちゃんも、お腹の収縮やお母さんのいきみに応えて自分のタイミングで出てくるわけですから、赤ちゃんにも都合があるのかもしれません。

筆者は、1人目は予定日超過で陣痛促進剤を使い、3時間ほどで生まれましたが、自分にとっては陣痛中も産後も大変辛かったです。
慣れないことばかりでマタニティブルーにもなり、精神的にも不安定な時期もありました。
逆に2人目は、夕方から陣痛が始まり、翌朝まで15時間もかかりましたが、産後の回復も早く、自分にとっては良いお産でした。
3人目は5時間ほどで生まれましたが、3人目とだけあって後陣痛がとても痛かったです。
このように書いてみると、3人3様のお産の形があったのだなあと思いました!
これは、旦那さんが命の誕生に立ち会うことで、自分の人生に良い意味での大きな影響を与えることを伝える名言です。
命が誕生する瞬間に立ち会えるって、なかなか経験できないことですし、お母さんが頑張る姿、そのお母さんのイキみに応えて出てこようとする赤ちゃんを見ると、言葉にならない様々な思いで、涙が溢れてくる…。
・妻への感謝の気持ちで一杯になった。
・我が子への愛情がより一層増した。
・父親になる自覚が湧いた。
このような思いが、立ち会いをしたお父さんから多く聞かれるようです!

筆者は3人目にして初めて立ち合いが実現しました。
筆者は、最後に赤ちゃんの頭が骨盤を通るときの激痛で、夫がその時着ていたお気に入りのセーターをこれでもかと引っ張り…(笑)
助産師さんから後で聞いたことですが、旦那さんはだいぶ感極まっていたようです。
今でも、たまに立ち会ったときの話を2人でしています!
それくらい、夫の人生にとって大きな影響があったのだなと感じ、立ち会えてよかったと思います!
漫画『コウノドリ』赤西吾郎の名言
病院では、常にいのちと向き合い、お医者さんにとっても、嬉しいことも悲しいこともたくさんあります。
しかし、様々な課がある中で、病気やケガではない人を診るのは産科だけです。
いのちの誕生を心から「おめでとう」と祝福できる場所が、吾郎先生にとっての産科なのでしょう!
さいごに
いかがでしたでしょうか。
『コウノドリ』の名言には、命の尊さを感じられる言葉が多くありましたね。
お子さんのいらっしゃる方は、ご自身の出産経験を重ねた方も多いのではないでしょうか。
当サイトでは、子育てに関する名言なども紹介していますのでご覧ください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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