いがらしみきおさんによる4コマ漫画『ぼのぼの』
アニメや映画にもなっているのですね!
不条理ギャグと哲学、そしてほのぼのを融合した独特の作風が人気です。
子供向け漫画として認知している方も多いかもしれませんが、実は『ぼのぼの』は大人向けファミリー漫画として始まりました。
そんな特徴もあり、大人の琴線に触れるような深い哲学的な内容に心をうたれる方もいるのではないでしょうか。
名言集が発売されるほど、登場する個性豊かなキャラクターたちの独特なセリフは際立っています。
今回は、そんな『ぼのぼの』の主人公ぼのぼの、シマリスくん、アライグマくん、スナドリネコさんの名言、仕事や楽しいことに関する名言を紹介していきます。
主人公ぼのぼのの名言
お気に入りの貝を割る為の石が割れてしまっていたぼのぼのは、アライグマくんとシマリスクくんと入江に石を探しにいきます。
これは、どの石も好きなぼのぼのが言った名言です。
ものにも思いや感情があると捉えると、見えてくるものが変わります。
シャチの長老が話した「スカーが生きるキリョクを無くしてしまった」という言葉に、「生きるキリョク」とは何かと疑問に思ったぼのぼの名言です。
ぼのぼのは、疑問に思ったことは何でも質問したくなります。
『生きるキリョク』を説明することは難しいですよね。
人によって、『生きるキリョク』は違います。
楽しい事、ワクワクする事、ホッとする事。
自分にしか見つけられない、自分の心がすべて知っていること。
あなたは、日々を生きる原動力となることがありますか。
趣味でも、帰宅後のお風呂でも、たまにいく外食でも、大切な人でも、自分が元気になれる時間と空間。

ストレスフルだと、自分の心のエネルギーが吸い取られたり、反対によからぬ方向に出すぎて、自分や他人を傷つけたりすることにもなりかねません。
悩んだりもがいたりする時間も、その延長線上に自身の成長があれば必要ですが、自分自身を癒したり元気にしたりする時間もまた、同じくらい大切ですね!
小さい頃に遊んでいたかっこいい石が今どこにあるのかを探し始めたぼのぼのは、シマリスくんに「もうこわれてなくなってるかもしれない」と言われてしまいます。
それでもどこかに小さく残るはずだと、思って言った名言です。
万物の「本質」を突いていますね。
石そのものはなくなってしまったかもしれません。
しかし、小さい頃にその石で遊んだという事実は消えませんし、その石に思いをはせることで、心の中には楽しかった思い出やその石の色や形、触り心地は残り続けます。
目には見えず、触りもできませんが、思いこそが永遠であり、経験や境地こそが時を超えて蓄積され続けるのですね。
増えていくミンナ虫について話すぼのぼの、シマリスくん、アライグマくん。
ミンナ虫をひとつずつ捕まえていこうとする三人でしたが、ぼのぼのは数が増えていくことに対して一つの疑問を抱きます。
どんなに好きな食べ物でも、毎食毎食食べ続けると好きでなくなる経験をしたことはありませんか。
自分が、それを好きでいられる許容数や頻度があるのかもしれませんね。
新しい島が崖崩れによりできたことを知ったぼのぼのとぼのぼの父は、家を作ろうと奮闘します。
試行錯誤を繰り返し、奮闘しながら家を作るも、島も家も満ち潮で無くなりそうな状況になります。
これは、そんな時にぼのぼのが言った名言です。
思考をシンプルにすると、あってもなくてもどちらでも良かったというものが意外と多く出てきます。
ミニマリストという言葉がありますが、持ち物をシンプルにすることで、かえって人生が豊かになったり、本当に大切にすべきものにエネルギーを注ぎ込めたりするものです。

物質社会で、豊かな現代だからこそ、何が大切か呼びかけられているような気がしました!
『ぼのぼの』シマリスくんの名言
シマリスくんの代名詞とも言えるこの名言。
シマリスくんの愛らしさと憎らしさを合わせもった一言ですね。
木の枝に大きな石を乗せている「石の木」を見に行くぼのぼの、シマリスくん、アライグマくんの3匹。
大きな石をどうやって持ちあげるかに止まってしまったアライグマくんに対して、シマリスくんが言った名言です。
あまりに大きな難題や難しい状況を前に、半ばあきらめの気持ちになったのかもしれません。
しかし、不可能ということは決してなく、智慧を駆使したり、誰かと協力したり、失敗を重ねてそこから学ぶことで成し遂げられることもたくさんあります。
実際にやらずに終わるよりも、やってみて失敗することのほうが意味があり、とても大きな学びにつながります。
空にある雲を眺めていたシマリスくん。
雲は「何をするもの」なのかというシマリスくんの疑問に、姉のショーねえちゃんは「雨を降らすもの」と答えます。
しかし、シマリスくんは、それだけではないと言い、放った名言です。
雲にも様々な形があり、その時の天気や季節によって全く変わりますね。
雲が気持ちを運んでくるなんて、詩人のようにおしゃれな発想です。

筆者の住む地域は、季節によっては雲が出ている日が多いです。
どんよりとした日もあります。
そんな日はどことなく気分がどんよりしますし、秋の空の雲を見ていると気持ちがいいです。
確かに雲は気持ちを運んでくるのかもしれませんね。
趣味の話をしていたぼのぼのは、どういうものが趣味でどういうものが趣味じゃないかの疑問を持ちます。
趣味かどうか判別する基準の一つとして言ったのがこの名言です。
たとえ他人の役に立たなくても、自分の役に立っているかもしれませんね!

筆者の父はプラモデルが趣味で、筆者が小さい頃から黙々と作っていた記憶があります。
筆者は、まったく興味関心を示しませんでしたが、孫である筆者の子どもはものを作るのが好きで、父のプラモデルをよく見て、時には一緒に作らせてもらっています。
同じ趣味で響き合えるのは良いなあと感じた一場面でした。
昔と変わってしまって寂しいと思うことに「どうしようもない」と感じるシマリスくんのお父さん。
そんなお父さんに対して、シマリスくんは「寂しかったら元に戻せばいい」と言い、続けて放ったのが上記の名言です。
普段は感情的でネガティブなシマリスくんでも、根底には絶対的な信頼や安心があることがこの名言から伝わってきます。
いくらでも道はあり、どうしようもないことなどないと心から思えることは強いですね。
『ぼのぼの』アライグマくんの名言
ぼのぼのが貝を全部食べてしまい、後で食べたいときに困ると考えたのに対して、アライグマくんが言った名言です。
後のことを考えることも大切ですが、今考えても解決しないことに対して余分なエネルギーを使う必要はありません。
人に気を遣い過ぎたり、先のことが心配になって疲れてしまう人はいませんか。
今を一生懸命に生きることを重ねることで、心のエネルギー消費が正常になり、より充実した毎日、人生を送れるようになるかもしれませんね。
3人で遊んでいるといつものようにぼのぼのは、答えのない考え事をします。
そのときにアライグマくんが放った一言です。
アライグマくんからしてみると、性格的に答えのない問いを考えることへの意味を見いだせなかったのかもしれません。
「欲求」を満たす本能的な存在だと、自分たちのことを言っていますね。
しかし、時には答えのない問いをじっくり考えることも、自分自身との対話としては大切なのではないでしょうか。
いつもは変な顔をして遊ぶヤマビーバーくんがひとりでいるところを見つけてしまったアライグマくんが言った名言です。
潔い発言が多いアライグマくんにしては珍しい発言。
ここでは、「ひとり」でいる姿、事実に対して言っていますが、同時に、人や物で溢れた社会での私たちの心の在り方について疑問を投げかけているのかもしれません。
貝が腐ってしまったことをきっかけに「古くならないもの」を探していたぼのぼのに対して、アライグマくんが言った名言です。
この世界を象徴するような名言ですね。
全ての物事は移り変わり、絶えず変化していくのです。
ラッコのレリちゃんに好意を持ち、少し疲れてきたレリちゃんに対して、アライグマくんらしからぬ思いやりの心が垣間見える名言です。
精神論ではなく、的確で具体的なアドバイスなので、すぐに実践できますし、物事の考え方の参考になりますね。
疲れてきたときはモチベーションが下がった際には、小さな目標を定めてスモールステップで
『ぼのぼの』スナドリネコさんの名言
スナドリネコさんの代名詞とも言える名言です。
いざ自分のことを聞かれると、この一言で逃げてしまうスナドリネコさんです。
すべてをさらけ出さない、ミステリアスな雰囲気が出ますね。
いつも物事に対して考え込み、「どうしてこまってしまうのか」ということに困ってしまっているぼのぼの。
それに対して、スナドリネコさんはぼのぼのの悩みを解決させるような一言を放ちます。
物知りで達観したスナドリネコさんから放たれる名言は、人生で誰もが抱える「悩み」を肯定できるような一言ですね。
瀬戸内寂聴さんは「苦労」に対して次のような名言を残しています。
苦労や困りごとはいつまでも続くわけではないし、自分には癒す力も備わっていることを伝えています。
女性僧侶である瀬戸内寂聴さんと、漫画家である『ぼのぼの』作者のいがらしみきおさんでは、世代も、活躍されている分野も全く異なるのに、苦労や困りごとに関して似た見解を持っています。
困りごとに対して前向きに捉えることができると、それを乗り越えようとするエネルギーも湧いてきそうですね。
これは長く語り継がれていきそうな名言ですね!
瀬戸内寂聴さんの名言記事はこちらです。

スナドリネコ「なぜなれるかは問題じゃないよ。なぜなれないのかが問題なんだ。」
何かに「なれる」「なれない」でのヒグマの大将との議論の最中に、スナドリネコさんが放った名言です。
視点を変える事の重要性に気付かされます。
「なれない」ことに視点を当てることで、目標を達成するために必要なことが明確になりますね。
へんな方が楽しいからじゃないか。
楽しいとみんなちゃんと寝るだろ。
ぼのぼののいつもの答えのない問いに対して、スナドリネコさんはいつもわかりやすく答えを教えてくれます。

変な方が楽しいと言う視点は個人的に大事な気がします。
クリエイティブな発想や芸術的な見方・考え方にもつながりますし、毎日何気なく見ていた夢も楽しくなりますね。
だから歩いているとだんだん気分が落ち着いてくる。
あぁ今日もなにもなかったってな。
スナドリネコさんがいつもなぜ歩いているのかと、シマリスくんが質問しました。
それに対して、スナドリネコさんは「何もないのが一番」と言います。
何もないというのは肯定的な意味で、何もなく平和な1日だったということでしょう。
今日1日がどんな1日だったかを振り返る時間は大事ですね。
『ぼのぼの』仕事に関する名言
アライグマくん親子の協力があり、木に登ることができたぼのぼの。
ぼのぼのが「できること」や「できないこと」についてアライグマくんのお父さんに質問した際に放った名言です。
自分自身にコンプレックスを抱えていたり、できないことに対して劣等感を抱いている人は少なからずいるのではないでしょうか。
しかし、「できない」ことではなく、「できる」ことに焦点を当て、自分の強みを磨くことは、自身にもつながります。
『ぼのぼの』楽しいことに関する名言
スナドリネコさんを上手く動かしたクズリくんのお父さん。
「思ったとおりになって楽しい?」と聞かれて放った名言です。
どちらの道を選んでも、それぞれの楽しさがあります。
それを楽しめるかどうかは、私たちの境地次第ですね。
決して誰かに証明しなければいけないものではないのです。(ダイねえちゃん)
シマリスくんの姉のダイねえちゃんの夫ピッポさんに対して、ダイねえちゃんを好きな「証拠」を聞こうとするアライグマくんに対して、ダイねえちゃんが言った名言です。
恋愛や夫婦関係に第三者が介入するのは野暮ですね。

筆者が若い頃の恋愛は、まだ未熟な部分もあり、どうしても友達の目を気にしてしまっていました。
しかし、大人になるにつれて、一緒にいて無理なく過ごせるか、彼を人としてリスペクトできるかなど、考えるべき軸がしっかりとしてきました。
それを証明できるのは、他でもない、自分だけです。
自分がどう感じるか、その人と一緒にいて幸せかです。

先日、夫が夕ご飯を作ってくれました。
「夫君の作るごはん美味しいし、夫君といると私お腹がすくんだよね。」と言ってごはんを食べていると、息子が一言。
「お母さんはお父さんのことが大好きなんだね。」
え(笑)
否定はしませんが、子どもの前でそんな雰囲気出したこともスキンシップをしているわけでもあるまい。
でも、その空気感が伝わっていることが、嬉しかったです。
仲の悪いお父さんとお母さんだと子どもたちも悲しいと思いますしね。
自ら証明せずとも、息子の言葉が明かしてくれました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
ぼのぼのの名言には、物事の本質を突くような、哲学的で深い名言が多くありました!
当サイトでは、他にもアニメの名言を紹介しています。
ぼのぼのと同じように、哲学的な名言が多く登場する『コジコジ』、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。
『コジコジ』の名言記事はこちらです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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