ユダヤの聖典『タルムード』の小話、第二弾です!
『キツネとぶどう畑』の内容と、このお話が伝えている教えや格言を紹介します。
マイクロソフト社、アップル社、グーグル、facebook、ゴールドマンサックスといった世界を動かす大企業。
これらの大企業、創業者やCEOがユダヤ人なのです。
なぜ、ユダヤ人から、これほどまでの革新的な技術やアイディアで、全く新しい革命を世界に起こすほどの力が生まれ続けるのでしょうか?
その答えは、4000年を超えて受け継がれ、守り抜かれてきた、ユダヤの生き方や考え方にあるといっても過言ではありません。
彼らの生き方の智慧を、タルムードの小話『キツネとぶどう畑』から考えてみましょう。
はじめに タルムードとは?
タルムードについては『魔法のザクロ』の記事で説明していますのでご覧ください!
また、同記事でユダヤ式子育てについても詳しく書かれていますのでぜひご覧ください。
タルムードをより効果的に楽しく活用するヒントがあります!
タルムードの小話『キツネとぶどう畑』の内容
ここでは、タルムードの小話『キツネとぶどう畑』について詳しく説明しています。
柵の向こうにあるぶどうが食べたいキツネ
ある日キツネがぶどう畑のそばを通りかかりました。
とても美味しそうなぶどうが垂れ下がっており、畑に入ってぶどうを取ろうと思いました。
ところが困ったことに、ぶどう畑はがんじょうな柵で囲まれていて、太ったキツネは柵のすき間を通れません。
キツネは考えました。
野ウサギを捕るのを何日かやめて痩せれば、柵のすき間を通れるようになるに違いない!
キツネは野ウサギをとる狩りをやめて、自分の巣穴の中で、空腹なのをじっと我慢しました。
何日かして、柵のすき間を通れるくらいに痩せてきました。
キツネはふらふらになりながらぶどう畑まで来て、柵をすり抜け、やっとお目当てのぶどうにありつきました。
そのぶどうの美味しかったこと。
キツネは夢中で食べ続けました。
再び柵を通り抜けられなくなったキツネ
ハッと気が付いたときには、自分のお腹はぶどうでパンパンに膨れ上がり、柵を通り抜けられないことに気が付いたのです。
しまった、このままでは巣穴に戻れない…。
そこでキツネは二つの案を思いつきました。
案Aは、苦しいけれど食べたぶどうを全部吐き出せば、また痩せて柵を通ることができそう!
案Bは、猟師に見つかる危険があるけれど、柵の中でぶどうの木の陰にでも隠れて、痩せるまでじっと待つのはどうだろう!
ユダヤの家庭では、キツネがAかBかどちらの行動を選ぶかを判断させます。
「あなたなら、どちらを選ぶ?」
ユダヤ式教育は、子どもの答えを待ちます。子どもの答えに対して「なぜ?」と聞き、簡単に答えを言いません。頭を悩ませて考える過程が大切なのです。
ここからお話の続きです。
キツネが案Aを選んだなら、何日も空腹を我慢したのにもかかわらず、ぶどうをひとつも得ることができずに終わってしまいます。
案Bを選んだなら、一か八か猟師に見つかってて命を奪われるという大きすぎるリスクが伴います。
そして聞きます。
「ではキツネはどうすればよかったのかな?」
それに答えるお母さんやお父さんもまた、子どもたちが導き出した答えに対して、ユニークで真剣に、更なる質問をするのです。
タルムードの小話『キツネとぶどう畑』が伝えている教え
この小話の中で伝えている教えは次の通りです。
リスに頼んで取ってきてもらうのはどうだろう。
他のキツネもリスに頼んだら競争になるけどどうする?
じゃあ鳥に頼む。
空を飛んでいる鳥にどうやって頼むの?
地面に模様を描いて、そこに美味しい木の実を置いておく。
ぶどうを取ってくれたら、次はもっと美味しい木の実をたくさんあげるよと言う。
でも、他のキツネにマネされないように、キツネと鳥との間でだけわかる模様にする。
よく考えられたわね。
なかなかそこまで思いつかないわ。
筆者は、我が子に『キツネとぶどう畑』の話を聞かせ、キツネがどんな行動をとったらよかったか話し合ってみました。
はじめは突拍子もない、爆発させて柵を壊すとか言っていましたが…。
最終的には、ほんの少しだけ食べてるという答えまでは、自力でたどり着けていました!
改めて、子どもの考え方はとても柔軟で、もっと伸ばしていきたいなと感じました!
最近は、お話もっとないのが口ぐせです。(笑)
1.回避
2.事故防止
3.事故削減
4.散散
5.複製
詳しく見ていきましょう。
1.回避とは、損害の出る恐れのある活動を完全にやめることです。
2.事故防止とは、損害が発生しないよう未然に防ぐことです。
3.事故削減とは、起きる損害の発生割合を少なくするということです。
4.分散とは、損害の一極集中を避けるために、分けて管理するということです。
5.複製とは、情報を厳重に取っておくということです。
お金やビジネスにおいて、この考え方は活かせそうですね!
また、行動する際に、猪突猛進にならないよう、様々なことを視野を広くして考えることへの参考としたいです!
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