『ドラえもん』は藤子・F・不二雄さんによる作品で、半世紀近く経った現在でも多くの人々に愛され続け、不動の人気を誇っている国民的アニメです。
未来からやってきたロボットであるドラえもんが、様々な道具でのび太や仲間たちを助け、笑いあり、感動ありの展開が魅力的です。
毎年公開される映画では、壮大なストーリーの中にも、どこにでもいる普通の男の子のび太が、仲間たちと冒険を通して大切なことに気付き、勇敢に敵に立ち向かい、成長していく姿には胸が熱くなります!
そんな『ドラえもん』の中に出てくる名言の中で、短い名言、努力に関する名言、泣ける・感動する名言を集めました!
ドラえもんの短い名言集
これは、2014年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第34作目『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜』のラストシーンでの名言です。
この映画では、子犬のペコとの出会いをきっかけに、謎の巨神像があるイヌの王国へ向かったのび太たちの冒険の模様が描かれます。
いくつもの危険をくぐり抜け、感動的な冒険をしてきたのび太たちだからこそ出た一言なのでしょう。
また、この名言には、私たち大人への大切なメッセージが2つ込められていると思われます。
1つ目は、様々な経験や冒険を思い切り子どもたちにさせてあげられるのが大人の役目なのだということです。
子供は好奇心が旺盛で、純粋だからこそ、「こうしてみたい」「これをしたらどうなるかな」と日々多くのことを感じています。
多少の失敗や、つまずきがあっても、見守り、受け止め、子どもに寄り添う姿勢が大切です。
2つ目は、大人になっても、心からワクワクできることを見つけ、人生をイキイキと生きることを忘れてはならないということです。
社会人になると、日々の仕事に追われ、余裕がなくなったり、「やりたいこと」よりも「やらなければならないこと」ばかりに意識が向いてしまいがちです。
しかし、自分の使命や願い、目標を見つけ、そこに向かって冒険のように進むことが出来れば、人生観や充実度は大きく変わるでしょう。
これは、2006年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第26作目『映画ドラえもん のび太の恐竜』内のラストシーンでスネ夫がジャイアンに言った名言です。
恐竜時代にタイムスリップし、ティラノサウルスやその時代の恐竜ハンターに追われるなど、危険な場面を何とか乗り越え、無事現代に戻ってきた来たのび太たち。
帰り道に、ジャイアンがスネ夫に「宿題みせろよな」と優しく言いました。
いつもなら嫌がるスネ夫ですが、優しい声でそれに応じた場面での名言です。
いつも横暴な態度のジャイアンですが、大変な経験を共に乗り越えた仲間だからこそ、お互いが優しくなれたのでしょう。
普段は、小さなことでああだこうだと言い合ったり、時には悪だくみをしたりしますが、その根底には「友情」があるのだと再確認できたシーンでした!
これは、1992年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第13作目『映画ドラえもん のび太と雲の王国』でドラえもんが言った名言です。
この映画は、地上人の環境破壊への「自然の怒り」として、地上文明を大洪水によって滅亡させようと計画する天上人と、それを阻止しようと奮闘するドラえもん、のび太たちの戦いを描いた作品です。
人間は、未来を光にも闇にも転ずる可能性を持っています。
大きな問題でも、自分事と捉えて、できることを一人一人が着実に積み重ねていくことで、大きな結果となるのです。
未来は、私たち一人一人の手に託されていることを、この名言は伝えています。

この映画では、「環境」というのが大きなテーマとしてあげられていました。
環境問題というのは、長年人類が直面している大きな課題ですが、私たちにできることはたくさんあります。
持続可能で循環型の仕組みを作り、取り組むことが、私たちがより良い未来を後世に残すための最善の方法なのではないでしょうか。
ときどき理屈に合わないことをするのが人間なのよ。(しずか)
これは、2011年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第31作目『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団~はばたけ天使たち~』内でのしずかちゃんの名言です。
実はこの映画、1986年公開の『のび太と鉄人兵団』のリメイク版なんですね。
映画内では、地球を襲う巨大ロボット軍を相手に戦うドラえもんとのび太たちの活躍が描かれています。
リルルは惑星から来たスパイロボットで、地球侵略を企んでいました。
しかし、しずかちゃんに助けられ次第に自分がやっていることが正しいのか疑問を抱くようになります。
そんなリルルの疑問に対し、しずかちゃんが答えた際の場面です。
ロボットにはない、思いやりや友情の大切さが感じられるシーンでした!
敵・味方である前に同じ人間であり、誰に対してでも、態度を変えることなく接することのできる人でありたいと感じました。

この名言は、自分の人への関わり方を見直すきっかけにもなりました。
仕事などで、苦手だと感じる人に出会ったことはありませんか。
そんなときは、相手の立場に立って考えたり、この人は同じ目的を持って仕事をする仲間だと思うことで、自分の心理的負担が軽減するかもしれませんね。
ドラえもんの努力に関する名言
道を選ぶということは、必ずしも歩きやすい安全な道をえらぶってことじゃないんだぞ。
これはドラえもん12巻の『右か左か人生コース』という回で、ドラえもんがのび太に言った名言です。
のび太はある日どちらの道を選ぶかで自分の人生を大きく左右することを知り、ドラえもんにどちらの道が正しいか教えてくれる道具がないかと頼みます。
そこでドラえもんが出したのは少し先の未来が分かる「コースチェッカー」という道具でした。
楽な道を選ぶというのも、1つの選択です。
しかし、自分が成長するためだったり、何か目標を達成するためであれば、苦労するとわかっていても厳しい道を選んだ方が、自分の人生において大きな「学び」や「成長」がもたらされることを、この名言は伝えています。

筆者は、社会人1~3年目が一番大変で辛い思いをしました。一生懸命勉強して、なりたい仕事に就いたはずなのに、ストレスで体調を崩したり、自信を無くしたりしたこともありました。
しかし、過去の辛い経験があったからこそ、今現在は自分のしたいこともできて、守りたい子どもたちや大切な家族もでき、今の自分があると実感しています。
辛い経験も、プロセスであり、決してゴールではありません!
サッカーの本田圭佑選手は「谷がないと山の喜びって感じられなくないですか?」と言っています。
険しい道を経験しても、それは必ず自身の成長や飛躍につながることを、本田選手は語っています。
本田選手は、試練や努力に対して、捉え方がガラッと変わるような素晴らしい名言を多く残しています。
本田選手の名言について詳しく書かれている記事はこちらです。

これは、2016年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第36作目『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』でのドラえもんが言った名言です。
この映画では、ドラえもんたち5人はそれぞれの理由で家出をすることを決意し、7万年前の日本へやってきたのび太たちの冒険と、謎の少年クルルとの出会いが描かれています。
石器時代の生活や文明をみて、のび太たちはドラえもんの道具を貸せばいいという話になった際に、ドラえもんが言ったのが上記の名言です。
未来を変えられても、過去は変えてはいけない、大昔の人々が苦労したからこそ、多くの便利な道具が生み出され、遥かな時を超えて自分たちはまさにその恩恵を受け取っている自覚に気付かされる名言でした。
普段当たり前のようにひみつ道具を使っている彼らにしたら、あえて手間のかかる生活をすることにもどかしさはあるかもしれません。
しかし、それも大切な学びだとドラえもん名言は私たちに教えてくれています。
これは、2006年公開の『映画ドラえもん のび太の恐竜2006』でのドラえもんの名言です。
ティラノサウルスの爪の化石をスネ夫に自慢されたのび太は、古い地層から化石が発掘されると知ったのび太は、スネ夫のものよりも大きい化石を自分で見つけると見栄を張ってしまい、化石発掘に躍起になります。
そんなのび太を見て、ドラえもんが応援して見守る時に発した言葉です。
これは、失敗してもいいからやってみることが重要だという、私たちが持つべき大切な視点を教えてくれています。
「うまくいかなそうだから」「どうせやってもダメかも…」というつぶやきが、湧いてきたことはありませんか。
自信のなさから、行動に移すことをためらうことがあるかもしれません。
しかし、失敗には必ず「学び」があり、熱中して何かに向かったという事実が大事なのです。

筆者は、この名言を聞き、親としてこの視点は大切にしたいと思いました。
失敗を恐れたり避けたりする気持ちを持っていては、子ども温かい目で見守ることからは遠ざかってしまいます。
何があってもドーンと構えるくらいの大きな器で、子どもたちと向き合いたいと思いました!
『ドラえもん』の泣ける・感動する名言
これは、2000年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第21作目『映画ドラえもん のび太と太陽王伝説』でのび太が言った名言です。
タイムホールの故障で、のび太の部屋と古代文明・マヤナ国が時空を超えて繋がってしまい、マヤナ国に迷い込んだのび太とドラえもんは、そこでのび太にそっくりな王子・ティオに出会います。
そんな時空を超えた友情と冒険の物語で、太陽王ティオのために魔女・レディナに戦いを挑んだシーンで発せられた名言です。
この名言は、一人の力は小さくても、確かな力になり、皆の力が合わされば、それは何倍にも大きくなることを伝えています。
普段は不器用で、いつもドラえもんに助けられているのび太ですが、友達を思いやる心は誰よりも強いです。
これは、2002年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第23作目『映画ドラえもん のび太とロボット王国』でのび太が言った名言です。
心があるロボットの心を抜き取るというロボット王国の王様へ、のび太が放った言葉です。
のび太にとってドラえもんは、ただ道具を出して助けてくれるだけの存在ではありません。
喧嘩もするし、お互いの良いところもたくさん知っており、心を通わせることができます。
近年は、AI(人工知能)が注目されています。
AIは大量の学習データをもとに、計算・分析をし、法則やパターンを見つけて、データ処理を行うことは得意ですが、感情や感性、創造性や発想力はありません。
心を持った者にしかできないこと、見えないものがあるのだと、この名言は教えてくれている気がします!
これは、2017年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第37作目『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』内で、ドラえもんが氷の中に閉じ込められてしまったときの、のび太の名言です。
「10万年前の落とし物」である不思議なリングの持ち主を探すために冒険に出かけたのび太たちは、氷の下の巨大な古代都市にたどり着きます。
いつもドラえもんを頼りにして、秘密の道具を使っていたが、そのドラえもんが凍ってしまい、なんとしてでも助けようとする4人に、ドキドキハラハラな展開です。
この映画では、大胆なアクションシーンも見どころです!
助けられてばかりではない、今は自分が動かないと!といった強い気持ちが伝わってくる名言ですね。

本当に大切な人がピンチな時こそ、自分にできることをしたり、力になれるようなことは何でもする気持ちを大切にしたいと思いました!
これは、2018年3月公開の映画ドラえもんシリーズ第38作目『映画ドラえもん のび太の宝島』でのび太がシルバーに向かって言った名言です。
本の「宝島」を読んで宝探しに憧れたのび太は、いつも通りドラえもんに泣きついて「宝さがし地図」を出してもらいます。
そこで、宝がある島を見つけ、帆船で宝島を目指していつもの仲間と航海することになりました。
航海の途中で、船長のシルバーとその息子フロックに出会いますが、親子は対立していました。
シルバーは子供を守るためと計画を進めていきますが、フロックはそれを阻止しようとし、そんな親子を見たのび太が言った名言です。
「僕だったらお父さんと仲が悪かったら悲しい」と自分の気持ちと重ね合わせ、まっすぐに気持ちを伝えるのび太が印象的です!
普段は不器用なのび太ですが、ここぞという場面で、あたたかい、素直な思いで自分の気持ちを伝えてきますね。
この映画も、他のドラえもん映画と同様に、優しさに溢れ、彼らの友情や他者を想う心に胸が熱くなります!
キャッチコピーがまた良い!!
「見つけたのは、宝物以上の、宝物。」
「勇気と友情は、海賊にも奪えない宝物だ。」
「その島を作ったのは、愛でした。」
これは、『映画ドラえもん新・のび太の日本誕生』で、ジャイアンが母親に反発するシーンでの名言です。
結局ジャイアンは母に言いくるめられてしまうのですが、自分の意志で泣きながら意見を堂々と言う姿には衝撃を受けました。
同時に、子どもにも立派な人格があり、大人の都合や意見で振り回さないよう気を付けたいです。
大人になると、それなりに様々な経験をし、知見も広まるからこそ、自分の意見が正しいと考える人は少なからず存在します。
しかし、子どもの意見や考えというのは、その子なりに考えた理由やいきさつがあります。
大人よりも言葉や表現は稚拙かもしれませんが、抱いている思いの強さには、大人と何ら変わりはありません。

「本当はどういうことなのだろう」「この子は何を感じているのだろう」と向き合い、理解しようとする姿勢を育みたいですね。
何においても不器用で、自分に劣等感を持っていたのび太ですが、ドラえもんの見る眼は違いました。
普段は、便利な道具でのび太を助けていますが、のび太の人としての本質は決して劣ってなんかいません。
前に進まなければいけないけれど、自信がない、そんな経験はありませんか。
どんなに素晴らしい功績や結果を残している人でも、不安な気持ちを抱き、失敗や苦労を経験し、あきらめずに努力を積み重ねたからこそ出せた結果です。
自分にできないことはないくらいの強気なマインドで、挑戦に一歩踏み出してみませんか。
見える世界や人生観が変わる出来事に出会えるかもしれません。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
『ドラえもん』の名言には、友情の素晴らしさや、仲間を思う大切な気持ちが溢れていましたね。
同時に、私たち自身もいつまでも冒険心を忘れたくないと思いました!
当サイトでは、他にもアニメの名言を紹介していますのでご覧ください。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
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