『天空の城ラピュタ』や『となりのトトロ』、『魔女の宅急便』、『千と千尋の神隠し』など、数々の大ヒット作を生み出してきたスタジオジブリ作品。
スタジオジブリ作品は、アカデミー賞、カンヌ映画祭、ベルリン国際映画祭等の世界の主要な映画祭で多数の受賞をしており、国内外の専門家の間でも高い評価を得ています。
そんなジブリの映画には、自然や時代社会、人間へ向けた壮大で深いテーマがあります。
ジブリ作品に出てくる名言にも、そのカケラを感じることができるでしょう。
ここでは、ジブリの頑張れる名言、恋愛に関する名言、おもしろい名言を紹介していきます!
この記事を書いた人
人生に影響のある言葉を研究する主婦です。
家にある本は漫画を含めて1000冊を超え、「人生は思考から」をモットーに、歴史上の人物や漫画、スポーツ選手の言葉など様々なところから生まれる名言・格言を紹介します。
ジブリの頑張れる名言

手ェ出すならしまいまでやれ!
これは、『千と千尋の神隠し』でかまじいが、千(千尋)に対して言った言葉です。
1匹のススワタリが、石炭の重みにつぶされたところを、千尋が助けた場面です。
自分以外の仕事でも、やるからには責任をもって最後まで取り組むことの大切さを表した名言です。
筆者の子供たちも『千と千尋の神隠し』が大好きで、つい先日一緒に見ました。
普段、筆者が「最後までちゃんとしなさい」と言っても聞かないのですが、この間はかまじい風に「手ェ出すならしまいまでやれ!」と言ってみました(笑)
かまじいのネタだとわかって爆笑していましたが、最後まで取り組んでいました。
女は度胸だ、お前たち、援護しな。
これは、『天空の城ラピュタ』で、ドーラが言った言葉です。
「度胸」とは、物事を恐れず気後れしない精神力のことを意味します。
「度胸がある人」とは、どんな事態に陥っても動じず前に進むことができる人物のことです。
この名言から、愛と勇気を大事にすることや、強く生きることの大切さが伝わってきます。
人は純粋で真っ直ぐな心を持っており、また同時に弱さも踏まえた強さをも兼ね備えています。
名を奪われると、帰り道がわからなくなるんだよ。私はどうしても思い出せないんだ。
これは、『千と千尋の神隠し』で、ハクが千に言った言葉です。
この映画で、重要な事柄でもある「名前をとられる」ということは、一体どういうことなのでしょう。
「名前をとられる」というのは、「生まれてきた意味や願い・使命を忘れてしまう」ことだと思います。
これは筆者の推測ですが、「氏名」と「使命」がシンクロしているのではないかと思うんです。
自分の名前というものには、その人のアイデンティティや個性、親の願いなどが込められていますよね。
私たち人間はしばしば、社会に揉まれて生きるうちに、自分が本来抱いてきたはずの願いを忘れてしまいます。
忙しい毎日に終われ、家庭やお金のこと、仕事のこと、目まぐるしく変化する日常や時代社会の波に流されるうちに、「自分は何のために生きているのか」「何のために生まれたのか」が思い出せなくなるのです。
ずばり、『千と千尋の神隠し』のテーマは「生まれてきた意味を思い出せ」なのではないかと思います!
この事柄は、日々の生活に追われる中でも、自分の願いは何か、自分自身に問い続けたり、探したりする姿勢が大切だと教えてくれています。
好きにさせておけば悪さはしない。森が豊かな印だ。
これは、豊かな暮らしを求めて森を破壊する人間と、かつて森に生息していた神々の対立を描いた映画『もののけ姫』でアシタカが、木霊におびえる男(甲六)に言った言葉です。
木霊は、真っ白な身体に、ぽっかりと3つだけ穴が開いた顔をしており、一見不気味にも思えます。
しかし、子どものような体つきや無邪気なしぐさから、彼らの神秘的な様子が伺えます。
木霊は漢字の通り、樹木に宿る精霊を意味します。
日本では古くから、樹木をはじめ、川や岩などには精霊が宿るという神道的な思想が大切にされてきました。
『もののけ姫』にでてくるシシ神の森のモチーフになったのは鹿児島県の屋久島です。
自然は美しい反面、偉大さや怖さを感じることもあります。
静かな森の中に入った時は、不気味で恐ろしく感じる瞬間もあります。
人間が普段足を踏み入れない大自然の中を歩くと、人間は自分たちがいかに無力で、自然は何か人為を超越した力を秘めていると感じるのは自然な感情なのでしょう。
私が欲しいものは、あなたには絶対にだせない。
これは、『千と千尋の神隠し』で千(千尋)がカオナシに言った言葉です。
千が大広間に入ると、カオナシは大皿に乗った数々の料理を、「これ…たべるか?」「うまいぞ~」と勧めてきます。
これに対して千は、物欲では自分の気持ちは満たされないことをカオナシに伝えるために、「私が欲しいものは、あなたには絶対にだせない。」と言いました。
「物」ではなく「心」が大切だと伝える名言です。
映画の中で、カオナシはしばしば砂金を出し、その砂金に大人たちは群がります。
しかし、それはカオナシが好きで来るのではなく、砂金が目当てだからです。
本当の友情や愛情、絆というものを知らないカオナシは、「欲」だけが大きくなり、どこか寂しそうでもありますね。
「物」や「お金」に執着してしまう人は、世の中にも大勢います。
物が溢れて豊かな時代だからこそ、見えない人と人のつながりや絆、思いやりといった精神性を大切にすべきと伝えているのかもしれませんね。
あなたならできるわ。すごい力を持っているもの!だって昔から言うじゃない。一流は場所を選ばないって。
これは、『ハウルの動く城』で、引っ越したいソフィーが消極的なカルシファーをやる気にさせるために言った言葉です。
ソフィーにそう言われ、自分がすごい力を持っているような気がして、カルシファーは動き出します。
やらなければいけないことはわかっているのに、なかなか自信が持てないとき、挑戦したいけど迷ってしまうときはありませんか?
そんな時に、自分を励まして勇気づけてくれるような言葉ですね!
昔は、木と人は仲良しだったんだよ。
これは、『となりのトトロ』でお父さん(草壁タツオ)が、立派な木を前にして、さつきとめいに言った言葉です。
かつて人々は、縄文時代や石器時代に、落ちている小枝を使って火を起こしたり、森の恵みをいただいたりして暮らしていました。
現代では自然破壊が進み、人間の暮らしを豊かにするための森林伐採が後を絶ちません。
そんな時代だからこそ、自然と共生してきた、自然を敬い、大切にする心を思い出させてくれる名言ですね。
何百年もの歳月を経て大きく育った樹木は、存在しているだけで人々を災害から守ってくれ、癒しや安心感さえも与えてくれますね。
一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで。
これは、『千と千尋の神隠し』で銭婆が千(千尋)に言った言葉です。
子どもの頃に、川に落ちて、ハクに浅瀬まで運んでもらい助けてもらったことがある千尋。
しかし、そのときに落ちた川の名前を忘れてしまった言います。
この名言は、一度会ったことは思い出せないだけで、自分が経験してきたこと、出会い、思い出、生きてきた中で感じた歓びと悲しみが、刻まれている場所が私たちの内側にはあるということを表しています。
一度経験したことは、記憶からきれいさっぱり消えてしまうのではありません。
また、再び「きっかけ」があれば思い出せるのです。
自分の信じる通りやってごらん。
人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね。
『耳をすませば』で、主人公の月島雫が、天沢聖司が夢に向かって頑張ってる姿を見て、「自分も頑張ろう」と物語を書くことを決心したシーンがあります。
受験勉強をそっちのけで没頭している様子を見た、雫の父親である月島靖也が言った言葉です。
娘の背中を押し、応援しつつも、現実を見ることの大切さや、やるなら覚悟を決めて取り組むことを諭しています。
大切な存在だからこそ、伝えるべきことはきちんと伝えたい親心が伝わってきます。
人と違うことをやるのは素晴らしいことですし、その人にしか果たせないことが必ずあります。
しかし、全て自分の責任になりますし、気持ちを強く持っていなければいけません。
人生経験豊富だからこそ、説得力がありますね。
若い頃は、度胸と行動力で、自分の興味、関心に向かっていましたが、大人になった今、やっと、この雫の父の思いが分かるような気がします。
ジブリの恋愛に関する名言

僕はもう十分逃げた。ようやく守らなければならないものができたんだ。君だ。
これは、『ハウルの動く城』でハウルが、逃げようと提案するソフィーに対して言った言葉です。
ハウルの性格は、非常に憶病で怖がりであり、そのためサリマン先生や様々なものから逃げてきました。
そんなハウルですが、ソフィーとの生活を過ごすうちに、心境に変化が起き始めます。
一見してハウルは、容姿端麗で魔法を使いこなし、完璧な性格に見えますが、実際は繊細で傷つきやすく、心の深いところまで他人と共有することはない孤独さを抱えて生きていました。
ハウルの心に一歩踏み込んだ関わりをし、どんな姿のハウルを見ても態度を変えることなく自分を大切にしてくれるソフィーの姿を見て、彼女を大切にしたいと思ったのではないでしょうか。
そしてサリマンからの攻撃に対して、戦おうと決心するのです。
ジブリのおもしろい名言

みんな笑ってみな。おっかないのは逃げちゃうから。
これは、『となりのトトロ』でお父さん(草壁タツオ)がさつきとめいに言った言葉です。
家族全員でお風呂に入っているシーンです。
外は強風が吹き、家の雨戸はガタガタと音を立てており、さつきとめいは不安そうな表情をします。
そんな娘2人を見て、タツオは突然大声で笑い始めます。
この行動には、明らかに計算された意図があることが感じられます。
笑い声は不安や恐怖心を小さくする力があり、大声で笑うことで、この状況を変えようとしています。
この名言は、何か怖いものに直面したときには、それを笑い飛ばすことで恐怖心を和らげることができるというメッセージを伝えています。
これは、映画を超えて観る者にも勇気を与えてくれますね!
さいごに
いかがでしたでしょうか?
ジブリの名言には、生きる上で大切にしたいメッセージや、私たちに元気や勇気をくれるような言葉が多くありました!
当サイトでは、他にもアニメの名言を紹介していますのでご覧ください。

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